ハイブリッド配信とは、セミナー・イベントを会場で通常開催しながら、その内容をZoomなどでリアルタイムに配信することです。
コロナ禍によって導入が進んだ配信方法ですが、現在では幅広いユーザーにセミナーやイベントを届けられる配信方法として、なおも導入が進んでいます。
この記事では、そんな動画制作のプロがハイブリッド配信に必要な機材や、成功のポイントまでを解説します。
「ハイブリッド配信に興味はあるけれど何から始めればいいかわからない」「現在実施しているが、もう少し改善したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハイブリッド配信のメリット
まずは、ハイブリッド配信のメリットを整理していきましょう。
コストを抑えて規模を拡大できる
ハイブリッド配信の最大のメリットは、コストを抑えてセミナーやイベントの規模を拡大できることです。
たとえば、従来は10〜30人規模で開催していたセミナーやイベントを50人・100人規模に拡大したり大々的なイベントを実施したい場合、より大きな会場を必要とします。
会場を押さえるコストは会場の規模によって異なり、それなりに見栄えのする会場は料金体系が高めに設定されています。
そこで、会場参加者の規模をそのままにハイブリッド配信を実施すれば、コストを抑えてセミナーやイベントの規模拡大が可能です。
定期的に実施するセミナーやイベントであるほどコストメリットが高くなるので、コスト削減の第一候補としてハイブリッド配信を検討してみてください。
より多くの参加者を集められる
ハイブリッド配信はZoomなどのITツールを使用して、日本全国、あるいは世界の参加者にセミナーやイベントの映像を届けることができます。
通常よりも多くの参加者を集められ、1,000人規模のセミナーやイベントも難しくありません。
セミナーやイベントに参加をしたくても遠方で足を運べない方や時間が取れない方、会場に行くほどではないが興味がある方など、幅広いユーザーに参加してもらえるのもハイブリッド配信のメリットと言えるでしょう。
アーカイブ動画を活用できる
ハイブリッド配信中は映像を記録するため、セミナーやイベントが終了した後に映像を編集し、アーカイブ動画として活用できます。
Webサイトに掲載すれば、アーカイブ動画を使ってイベント当日はスケジュールが合わず、参加できなかった見込み客獲得なども行えるので、マーケティングの一環としておすすめです。
ハイブリッド配信に使用する機材
ハイブリッド配信では通常の動画制作よりも多くの機材を使用します。そのため、ハイブリッド配信を内製化しようとすると、初期コストが多くかかるのが特徴です。
<主な使用機材>
- 業務用ビデオカメラ
- 業務用モニター
- 配信用パソコン
- 音声ミキサー
- ワイヤレスマイク
- スピーカー
- スイッチャー
- スプリッター
- キャプチャボード
- LED照明
- プロジェクター
- プロンプター
- HDMIケーブル
- LANケーブル
これだけの機材を一度に揃えようとすれば、数十万~数百万円の導入コストがかかります。
ハイブリッド配信の内製化が進んでいない状態では導入コストが無駄になるリスクもあるため、まずは動画制作会社にハイブリッド配信を依頼して実施の流れや必要機材についてノウハウを得るのがおすすめです。
また、当社のようにハイブリッド配信の実施だけでなく内製化支援まで行っている動画制作会社に依頼すると、内製化を見据えてハイブリッド配信を導入することができます。
ハイブリット配信で失敗しないために確認すべき3つの重要ポイント
最後に、ハイブリッド配信を成功させるポイントを3つご紹介します。
参加者・主催者のどちらにとっても有意義なセミナーやイベントにできるよう、参考にしてみてください。
ポイント1. 会場のインターネット環境をチェックする
まず重視すべきは会場のインターネット環境です。
セミナーやイベントの開催中、オンライン参加者に快適に過ごしてもらうためにも会場のインターネット環境が十分かどうかをチェックしましょう。
ハイブリッド配信をするために必要な回線速度の目安は「30Mbps(上り)」です。
配信そのものは10Mbpsほどあれば可能ですが、名目ほどの回線速度が出ないことを考慮すると、30Mbpsあると安心してハイブリッド配信を実施できます。
ちなみに、インターネット環境やオンライン参加者が快適に過ごせるかどうかだけでなく、セミナーやイベントの離脱率を下げる目的としても重要です。
音声・映像をしっかりと配信できないとオンライン参加者の離脱率がアップし、セミナーやイベントの費用対効果が下がってしまいます。
ポイント2. セミナーやイベントの企画に時間をかける
ハイブリッド配信を行うにあたって最も時間をかけるべきポイントは、やはり「セミナーやイベントの企画に時間をかける」ことです。
オンライン参加者が快適に参加できても、セミナーやイベントの内容が参加者にとって利益になるものでなければ、次のビジネスに繋げるのは難しいでしょう。
そのために、無理をしてハイブリッド配信を内製化することはやめましょう。
社内に専属のチームがあれば話は別ですが、そうでない場合は動画制作会社にハイブリッド配信の準備・実施を任せて、セミナーやイベントの企画に時間をかけることをおすすめします。
ハイブリッド配信の内製化は、計画的に進めなければ余計なコストがかかることを覚えておきましょう。
ポイント3. リアルとデジタルの格差を生まない工夫を取り入れる
ハイブリッド配信には会場参加者(リアル)とオンライン参加者(デジタル)、2タイプの参加者が存在します。そこで意識すべきなのは、「リアルとデジタルの格差を生まない」ことです。
たとえば、会場参加者はインターネット環境を気にせず参加できる上に、主催者に直接質問をする機会も得られます。
一方で、オンライン参加者はインターネット環境に快適さが左右され、主催者と会話する機会が得られない場合があります。
このようにリアルとデジタルで格差が生まれると、オンライン参加者はセミナーやイベントの参加をストレスに感じる可能性があります。
そこで、リアルとデジタルの格差を生まないための工夫を取り入れましょう。
たとえば、「主催者への質問はチャットツールやSNSのハッシュタグを使用する」という工夫を取り入れれば、会場参加者とオンライン参加者の格差が減ります。
その他にも会場参加者とオンライン参加者のどちらも快適に参加できるようにする工夫が、ハイブリッド配信を成功させる重要なポイントの一つです。
まとめ
この記事ではハイブリッド配信について、メリットや必要機材、成功のポイントを解説しました。
ハイブリッド配信はあらゆるビジネスと親和性の高い動画活用です。
とくに、BtoBビジネスでは日本全国の企業担当者に自社の商品やサービスをアピールできるので、マーケティングの一環として取り入れてみてはいかがでしょうか。
当社ではハイブリッド配信用のプロ機材を揃え、実施から内製化支援まで行っております。
ハイブリッド配信に興味がある方や、内製化を計画している方などはぜひ一度ご相談ください。