動画制作

プロが解説する動画制作の流れと、依頼時に準備すべきこと

プロモーションや採用活動などのシーンで、動画活用に取り組む企業が増えています。「我が社も動画活用に取り組もう」と検討されてる方も多いでしょう。

しかし、動画制作の流れや依頼時に準備すべきことがわからないと悩んでいる方もまた多いのではないでしょうか?

この記事では動画制作の流れと、動画制作を依頼する際に準備すべきことをご紹介します。動画制作に取り組むにあたって今何が必要なのかが明白になるので、ぜひ参考にしてみてください。

動画制作の流れ

多くの動画制作は、一般的な8つのプロセスに従って制作が進みます。

一般的な8つのプロセス

  1. 打ち合わせ
  2. お見積概算
  3. 企画構成
  4. 撮影準備(プリプロダクション)
  5. 撮影(プロダクション)
  6. 動画編集
  7. MA(音入れ)
  8. 納品

それでは各プロセスの概要やポイントなどを細かく解説していきますので、ここで動画制作の流れを明らかにしていきましょう。

1. 打ち合わせ

動画を作る目的は何か、誰に向けた動画なのか、どのようなメッセージを伝えたいか、予算はどれくらいかなど、クライアントと制作会社の打ち合わせを通じて動画制作の全体像を浮き彫りにしていくプロセスです。

打ち合わせによってクライアントと制作会社の意見をすり合わせて制作方針が決まるため、共通認識のもとで目的・予算・納期を明確にしていくことがポイントになります。

2. お見積概算

打ち合わせ内容を踏まえ、制作会社がお見積概算を提示します。動画制作ではさまざまな費用項目が絡んでくるため、動画制作を始めて依頼する方にすれば「これって何のための費用?」といった項目もあるはずです。

優良な制作会社なら費用項目に対する説明があり、お見積りの透明性を提示してくれます。動画制作にかかる費用項目を知りたいという方は、『1分間の動画制作はいくらかかる?費用相場を細かく解説(内部リンク)』で細かく解説しているので参考にしてみてください。

3. 企画構成

打ち合わせで決定した制作方針を踏まえて、動画の企画構成を作るプロセスです。ビジネスにおける動画活用の効果を決めるのは、動画のクリエイティブ性よりも「企画力」によるところが大きくなります。

企画構成では動画制作の意義を細かくまとめたり、制作のスケジュールを組んだりします。「段取り八分」という言葉があるように、企画構成の質が動画の質に直結する重要なプロセスです。

4. 撮影準備(プリプロダクション)

企画構成が完成すれば撮影準備に取り掛かります。具体的にはシナリオや絵コンテの作成、キャスティングの検討、ロケハン(撮影場所の確認)などを行います。これらは企画構成と同じように「段取り八分」に含まれるプロセスです。

撮影準備を入念に行うことで、撮影をスムーズに進行できます。また、撮影の規模によっては「香盤表(こうばんひょう)」と呼ばれる細かい撮影スケジュールを作成します。

必要な撮影機材は基本的に制作会社指定のものを使いますが、クライアントからの要望があれば伝えておくと対応可能な場合もあります。

5. 撮影(プロダクション)

いよいよ動画を撮影するプロセスです。ビジネスに活用する動画の多くは、長くても1日で撮影が完了しますが、場合によって2日・3日と時間がかかる場合もあります。多拠点で撮影する必要がある場合は数日にわたっての撮影になるため、拠点ごとに撮影スケジュールの共有をしておきましょう。

撮影当日は、「テスト撮影・映像確認・シナリオ確認・リハーサル・本番」といった流れで進みます。ビジネス動画では会社の従業員などがキャストとして撮影されることが多いため、緊張をほぐしておくのがポイントです。

制作会社や撮影担当者の腕にも影響するのですが、キャスト自身もシナリオ確認を徹底しておくなど、撮影への緊張感を軽減させることが大切です。

6. 動画編集

撮影が完了すれば、映像素材をつなげたり、削除したり、付け加えたりしながら動画編集を行います。さらにテロップ、アニメーションなどの挿入により視聴者にとってわかりやすい動画編集を目指します。

アニメーションを無理に入れる必要はありませんが、テロップは必須です。視聴者は公共機関など音を出せない状況下にいるか、聴覚障害を持っていることもあります。そうした視聴者にも幅広く動画が届くように、テロップ挿入は動画制作の基本です。

7. MA(音入れ)

MAとは、いわゆる「音入れ」というプロセスです。動画にBGMを挿入することにより、視覚だけでなく聴覚からも訴えかける動画に仕上げていきます。

BGMは、著作権の関係から好きな曲や音楽を挿入できるわけではありません。フリーで提供されちえるBGMを挿入するか、特定の曲や音楽を挿入したい場合は著作権管理団体への申請と使用料の支払いが必要です。

「どうしても動画に採用したい曲や音楽がある」という方は、打ち合わせ段階で制作会社にその旨を伝えておきましょう。

8. 納品

動画が完成すればクライアントのチェックを経て、納品に至ります。チェック形式は制作会社によって異なります。

ちなみに弊社カタチクリエイトでは、YouTubeチャンネルで動画チェック用のURLをお客様ごとに発行し、完成動画を確認いただいています。URLにアクセスするだけで完成動画を簡単にチェックできます。

チェック後、修正箇所があれば対応し、さらに修正後のチェックを経て納品となります(修正は別途費用がかかることがあります)。納品後、動画の著作権はクライアントに帰属されるため、自由に複製・活用できるようになります。

※制作会社によっては著作権関連事項が曖昧にされているケースがあるのため注意しましょう

動画制作の著作権知識については、また別の機会にご紹介します。

以上が動画制作の流れです。

動画制作依頼の前に準備すること

続いて、動画制作依頼の前にクライアントが準備することをご紹介します。準備を行なっているか否かで、動画制作の進行具合、動画の質に関わるため事前にチェックしておきましょう。

目的を決める

動画制作の目的を決める際は、以下3つの疑問に答える形を取ると、大まかな目的を整理できます。

  • なぜ動画を作りたいのか?(現状課題の整理)
  • 何のための動画なのか?(期待する成果)
  • 誰に向けた動画なのか?(ターゲットの明確化)

目的は動画制作の根幹部分なので、可能であれば依頼前にクライアント自身で整理することをおすすめします。

予算を決める

動画にかけられる予算によって制作できる動画は変わります。とはいえ、動画制作の予算相場がわからなければ予算を決められない、という方も多いでしょう。以下の記事では「1分間の動画制作にかかる費用相場」を動画のジャンル別に紹介しているので、参考にしてみてください。

1分間の動画制作はいくらかかる?費用相場を細かく解説(内部リンク)

納期を決める

動画制作のスケジュールは制作会社が組みますが、納期はクライアントが決めておく必要があります。極端な話、動画は制作プロセスを延ばそうと思えばいくらでも伸ばせられ、それによってコストも大きくなります。

悪質な制作会社は制作スケジュールをわざと延ばし、より多くの利益を確保しようとするので注意してください。そうした事態を防ぐためにも、クライアント自身で納期を決めておきましょう。

もちろん、悪質な制作会社は初めから避けるのが正解なので、以下の記事で動画制作会社の選び方をチェックしてみてください。

初心者のための『失敗しない動画制作会社の選び方』7つのポイント(内部リンク)

まとめ

改めて、動画制作の流れをご紹介します。

一般的な8つのプロセス

  1. 打ち合わせ
  2. お見積概算
  3. 企画構成
  4. 撮影準備(プリプロダクション)
  5. 撮影(プロダクション)
  6. 動画編集
  7. MA(音入れ)
  8. 納品

動画制作依頼が初めての方は、この記事でご紹介した流れを念頭に置きながら動画制作の依頼、目的・予算・納期などを検討してみてください。

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